Kings and  Queen

アルノー・デプレシャンの映画。

kings and queen


はじめに観たのは3か月前くらいで、

そのあと3週間くらい頭から離れなくて

結局また観た。

3時間もあって、冗長なところもあるし、好き嫌いは分かれるだろうけど
私は好きだった。

Queenは主人公のノラっていう女性。

Kingsはノラの周りの5人の男性。

亡くなった初めの夫、初めの夫との息子、精神を病んでる音楽家である元夫、
実業家である新しいの夫。

最後が、急な病で死の床にある、ノラの父親

ノラは美しくて、仕事ができて、家族想いで、
すごく素敵な女性

それに対して前の夫のイスマエルは、心が不安定で、激情的で頼りなくて
ダメな男の典型

でも物語が進んでいくうちに

どれが本当の正しさなのか
正しい家族?正しい愛?正しい生き方・・?

わからなくなってきてしまう

ノラは、とても強い女性。
優しくて、賢くて、でも一方ですごく自我が強くて独善的な部分もあって
時にそれは恐ろしいほど。
でも、本人はそれに気づいているんだろうか

それに対してイスマエルは典型的なダメな人間で、激情家で
不器用で自分をコントロールできないけど、
一方で愛に溢れていて、
それに、気づいている人は気づいてる。
多くの人にはわかってもらえないけど

どちらが正しいんだろう
どちらも正しくなんかないのかもしれないけど

なんか、一見キレイに見えて
すさまじい映画だった。

でも、忘れられない
なんなんだろうこの心にこびりつく感じ。

また何度も観たくなってしまう。

この映画で完全にマチュー・アマルリック(イスマエル)のファンになりました。
あの色っぽくて天真爛漫なダメ夫ぷりは胸キュンするしかない・・